建築施工管理技士の資格

建築施工管理技士 国家資格
建設業復興基金 建築施工管理技士 建築施工管理士は、幅広い建築工事で施工計画を作成し、工事を管理する建築現場の指導者です。建築工事のさまざまな工程の品質管理・安全管理にも責任を負います。国土交通省管轄の国家資格で、1級所持者は大規模工事、2級所持者は中小規模工事を扱うことができます。
人気度ランク4 難易度ランク3 専門性ランク4 稼げる資格ランク4
年間受験者数 68,666人 *註1 所要勉強時間
(目安)
3~5ヶ月
年間合格者数 11,703人 *註1 資格登録者総数 158,123人 *註2
合格率 17.0% *註1 平均年収
(目安)
*註1)2018年度実績(1級・2級の合計値)
*註2)1級の監理技術者資格者登録数(2019年1月時点)

こんな方にオススメの資格

  • 住宅・建設関係のお仕事をされている方
  • 将来的に建設関係で独立を目指している方

「建築施工管理技士」資格に関する需要

日本経済が低成長となり、従来型の公共工事は減少傾向にありますが、一方で震災復興工事や2020年のオリンピック向けの工事需要もあり、リフォーム需要も増加する傾向にあります。

建築施工管理技士は建設業界では不可欠の資格で、今後も新たな建設や更新工事の需要に伴い「建築施工のプロフェッショナル」として社会的なニーズは高い職種です。

団塊世代の退職により有資格者が不足しており、高齢での転職・独立にも有利とされています。



 

仕事のやりがい

  • 建設現場において、責任の大きなやりがいのある仕事を任されること
  • 長期に渡る建設工事において、様々な難題をクリアして完成までたどりつく醍醐味がある点
  • 長く後世に残る建設物に深く関わることができる点

数字で見る建築施工管理技士

建築施工管理技術検定の直近3ヶ年受験者数・合格率
  2016年2017年2018年対前年比
1級学科受験者数(①)25,63924,75525,198+1.8%
合格者数(②)12,6759,8249,229-6.1%
合格率(②÷①)49.4%39.7%36.6%
1級実地受験者数(③)19,04516,50515,145-8.2%
合格者数(④)8,6875,5375,619+1.5%
合格率(④÷③)45.6%33.5%37.1%
1級全体合格率(④÷①)33.9%22.4%22.3%
2級学科受験者数(⑤)31,46641,06543,468+5.9%
合格者数(⑥)16,33116,12011,643-27.8%
合格率(⑥÷⑤)51.9%39.3%26.8%
2級実地受験者数(⑦)26,81626,50624,131-9.0%
合格者数(⑧)10,4377,6656,084-20.6%
合格率(⑧÷⑦)38.9%28.9%25.2%
2級全体合格率(⑧÷⑤)33.2%18.7%14.0%
Total受験者数(①+⑤)57,105 65,820 68,666 +4.3%
合格者数(④+⑧)19,124 13,202 11,703 -11.4%
合格率33.5%20.1%17.0%

 
政府発表の2018年賃金構造基本統計調査で、建築施工管理技士も分類される総合工事業(10人以上の企業規模)の勤務状況・年収などが確認できます。

  • 総合工事業の平均年齢は45.3歳、平均勤続年数13.6年
  • 総合工事業の月平均労働時間183時間(超過労働13時間含む)、平均年収555.9万円(年間賞与他含む)
  • 総合工事業[男性]の平均年齢は46.2歳、平均勤続年数14.3年
  • 総合工事業[男性]の月平均労働時間184時間(超過労働14時間含む)、平均年収583.1万円(年間賞与他含む)
  • 総合工事業[女性]の平均年齢は40.1歳、平均勤続年数10.0年
  • 総合工事業[女性]の月平均労働時間178時間(超過労働12時間含む)、平均年収403.4万円(年間賞与他含む)

資格取得のポイント

学科と実地の2つの対策が必要です。

学科試験は過去問で傾向を追完で知識を網羅的に習得し、実地試験は専門の資格スクール等を活用して独自の記述対策を行う必要があります。

なお、受験資格で経験年数が細かく定められていますが、受験資格を満たせば1級試験と2級試験の併願も可能となっています。

「建築施工管理技術検定試験」概要

受験資格【1級】下記年数には指導監督的実務経験年数を1年以上含むことが必要
 ①大学卒業者は3年(指定学科以外は4年6ヶ月)以上
 ②短大・高専卒業者は5年(指定学科以外は7年6ヶ月)以上
 ③高校卒業者は10年(指定学科以外は11年6ヶ月)以上
 ④その他の者は15年以上
 ⑤2級技術検定合格者で合格後5年以上
 ⑥2級合格証明書交付後5年未満で、高校卒業後9年(指定学科以外は10年6ヶ月)以上 ほか

【2級】
 ①大学卒業者は1年(指定学科以外は1年6ヶ月)以上
 ②短大・高専卒業者は2年(指定学科以外は3年)以上
 ③高校卒業者は3年(指定学科以外は4年6ヶ月)以上
 ④その他の者は8年以上 ほか
試験実施日1級 年1回(6月/10月)
2級 年1回(11月)
試験内容1級
【学科試験】(マークシート択一式、60問、試験時間140分+130分)
 建築学等、施工管理法、法規
【実地試験】(記述式、試験時間180分)
 施工管理法

2級
【学科試験】(マークシート式、40問、試験時間150分)
 ①建築:建築学等、施工管理法、法規
 ②躯体:建築学等、躯体施工管理法、法規
 ③仕上げ:建築学等、仕上施工管理法、法規
【実地試験】(記述式、試験時間120分)
 ①建築:施工管理法
 ②躯体:躯体施工管理法
 ③仕上げ:仕上施工管理法

※合格基準は、1級・2級の学科試験・実地試験ともに約60%の得点率